平成20年8月22日金曜日

東京家族漫遊記:第二章「節気慈風、危機一発」

さて、食事がすみました。

(でも、1時45分・・・4時のサイン会にはまだまだ遠い。ライブトークにこのまま連れて行っても危険だなぁ。もうこうなったら、じっくり展覧会を見るか!)

私の心の葛藤は、展覧会に向かいました。

後片付けして、展覧会の入り口に入ります。
(Chojiさん、Koikeさん、このデザインすごいっすよ!涙出ます!)
と、少しは心の片隅で思ったと思いますが、すぐさま子供たちが私の心を現実に戻します。

「はい、はーい。散らばらないで~。こっちきて~。はい、3、2、1」
ざぶん家独自の3秒ルール(鬼の三秒ルールともいう)で、強制的に集合させます。
パパが三秒数えるうちに集合またはいたずらをやめないと、「怒りの拳固」が飛んでくるというルールです。
遅れた人には、特典として、「ギューギューゲンコ」「雷拳固」「ぐるぐるげんこ」の三種類の拳固の好きなものから選べます。

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展示室の入口、階段のところで券を買いました。これまた、きれいな赤だこと。お金を払っていると、
「この券を次回持ってきていただきますと、100円割引になります・・・etc」
とボランティアスタッフのお姉さんに言われた。うん、そうなのです。チケットの半券が割引券になるのです。命の森スタッフで、話し合って決めた内容でしたね。
(うーん。そういえば、私も命の森スタッフなんだけどなぁ)
と思いながらも、小市民な私は最後までスタッフの話をちゃんと聴きました。

※今考えれば、命の森スタッフの名刺を首にぶら下げておくと良かったと今頃後悔(笑)

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二階にあがると、ボクネンズアート東京のスタッフ、Sakiちゃんが居た。
「お、ひさしぶり!」
「あ、いらっしゃいませ!」
なんとなく、Sakiちゃんはライブトークの場に行けないので、寂しそうに見えた。

一方、嫁はスタッフと気軽な関係の私を見て、「そんなに顔出しているの?」といぶかしげ(--;コワ

さて、気を取り直して、
「見せてもらいますね!」
と展覧会にみんなで入った。BGMに、この展覧会に合わせて作ったTINGARAの組曲「命の森」が流れている。いい感じだ。

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【展覧会】

普段ギャラリーで、メインになっているような大きな作品も、ここではまるでわき役だ。このスケール感の違い!おそらく、この会場にある「星の叢花」や「節気慈風」の巨大さに圧倒されているのでしょう。この感覚を味わうのには、やはり来てみないとわからないでしょう。

そして、何よりも本物は色が違う。パソコンや本で見た作品では味わえない色。おそらく、照らしている光の色が加わり、本やパソコンでは表現できない複雑なグラデーションや陰影を作るのである。

私が睦稔さんの作品を見るとき、ある発見をしたことがある。睦稔さんの作品は、実は3Dの立体映像みたいなものがあるということである。版画ならではの黒のコントラストがはっきりとした陰影を作るだけでなく、ちゃんと奥行きがあるのである。
特にメガネをかけた近視の人にお勧めの見方があるのである。

たとえば『南の緑門』

このように緑門の手前から浜辺を眺めるような作品は、近視の人はメガネをはずして見てほしい。きっと驚きの臨場感と遠近感を味わうに違いない。
また、『珊瑚の通り』などで見かける海の中のサンゴ達も、メガネをはずして「ぼやぁーっと」見てみると、海の中にいるかのような浮遊感を味わえる。(という気持ちで見てね)

『珊瑚の通り』

8月23日から始まる明治神宮名嘉睦稔版画展「命の森 第二部:海の森」展覧会で試してみてね。

『干瀬渡り』

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さて、脇を見てみると、嫁さんも真剣に作品を見ている。
(色がいいでしょ!迫力あるでしょ!)といろいろ口出ししたいのだが、それを言うと「邪魔しないで!」と言われそうなのでやめた。

それよりも、気になるのが子供たちだ。
三人それぞれのベクトルが違うようで、それぞれ散らばって作品を見上げている。
でも、大人しくはない。だから、父親の声が飛ぶ。

「作品にぜったいさわっちゃだめだぞ!」
「特に奥の作品は絶対だめ!」
「はや!(二男)見るだけだ!」
「りゅう!(三男)走るな!」
「かず!(長男)ガラスに息をハァってするな!」
「お前たち、静かにしろ!」
「大人しくな!」

たぶん、それを言っている私が一番うるさかったと思う(反省)

そうやって、子供たちを気にかけながら作品を見ていると、

(スタスタスタ・・・)

二男が無言のまま一心不乱に、一番奥にある「節気慈風」という作品に近づいていく。

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【節気慈風】
「節気慈風」は畳十二畳分の大きさで、睦稔さんの作品のなかでも最大級の作品。その巨大な作品の中に、繊細に四季(二十四節気)を表現し、さらに生き物や風を作品に封じ込めた素晴らしいものなのです。版画は大きさにも比例するので、価格は想像すらできません。(宝くじで、四億円が二回ぐらい当たったら買おうかな?(--;)
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「絶対にそれだけはさわっちゃだめ!」
それでも、彼は近づいていく。好奇心の塊だ。

「触ったら、お前らすぐに山形に強制送還だ!」
第二警戒態勢の言葉が飛ぶが、全然父親の言うことは聞こえていないらしい。警報は無視された。おいっ!

(いやぁぁぁぁぁっ!やめてぇぇぇぇっ!)
私は、ムンクの「叫び」のように顔を両手で押さえた。

「さ、触ったら、う、う、ウルトラマン見せないからな!」

(・・・ピタッ!)

ようやく、ウルトラマンに反応してくれて近づくのをやめた・・・・
ありがとう!ウルトラマン!君は地球だけでなく、「節気慈風」と我が家の家計を救ってくれたんだね。
どう考えても、推定1200万以上は払えん(TT)

ということで、危険なので子供たちをとり押さえながら、家族みんな集まって「節気慈風」を見た。

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何が見える?
花?
風?
季節?
虫?
精霊たち?
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作品にはめ込まれているトンボもいろいろな種類のトンボがいる。
「これは何トンボだ?」
ヤンマのようなトンボを指差した。
すると、それに反応して、三男が指を出して触ろうとした。
「ダメっ!」
腕を完全にあげる前に、反射神経の塊となった父親に腕を「ぴたっ!」と押さえつけられた。

(危険だ。危険すぎる・・・「星の叢花」に行こう!)

『星の叢花』

「かず、これは何に見える?」
「パーティ?花火?」
(んー。素直すぎてグーの音もでない)
「これはね、星たちなんだよ。北斗七星はどれだ?」
星に興味のある長男に、質問してみた。
いま一つ北斗七星がわかなかったようだ。

「それは、ひしゃくの形だよ」
とヒントを出したら、逆に
「ひしゃくってなぁに?」
と言われたので、
「おたまのようなもの」
「おたまじゃくし?」
「・・・・」
説明するのをやめた(--;

子供たちは、プロジェクターで壁に映し出された睦稔さんの作品を彫る姿に興味をもったようだ。
三人とも釘づけである。特に長男は、版画で作品を作ったことがあるので、なおさら興味があるようだ。
この気迫のこもった作成風景の、独特の雰囲気を読めるらしい。

そうして無事に(笑)展覧会鑑賞を終えると、2時を過ぎていた。もっとゆっくりと作品を見てみたかったのだが、これ以上は危険極まりなく、せっかくだからトークライブも行ってみたいし、お参りもしたかったので、外に出ることにした。

「Sakiちゃん、行ってきまーす!」
ざぶん家は元気よく階段を下りて行った。

しかし、
「すべるから、走るな!勝手に行くなぁ・・・」
父ちゃんの怒号は止まらず・・・

6 件のコメント:

JUN姫 さんのコメント...

ざぶんさん、お疲れさまでした。
息子さん達を連れて来て下さって、睦稔さんもさぞ喜んだでしょうね。
夏休みの思い出として、どんな風に心に残ったのでしょう?
おばさんは、絵日記(今も、宿題なのかな?)を覗いてみたいです(^^)

miki@bokunen's さんのコメント...

あー、そんな面白い事がおこっていたのですね。
男の子3人だもんね。お父さん、お母さんは、ほんと、体力、気力を全力で使いますよねー。
本当にお疲れ様でした。

Zabun さんのコメント...

>Jun姫さま
コメントありがとうございます(^^)
睦稔さんが子供を見つめる目、子供たちが睦稔さんを見つめる目。その両方がとても印象的でした。
でも、絵日記は妥協したらしく、書きやすい新幹線にしたようです。
でも、「これが新幹線!?」と言ってしまうような、新幹線らしき銀色の箱が書かれておりました。(-ー;

Zabun さんのコメント...

>mikiさん
いやぁパワフルな二日間でしたよん。
体力も気力も使いきった感もあります。
久々に楽しかったです。

mikiさんもいろいろと気配りありがとうございました。

choji さんのコメント...

ぶはは
すごーーい
笑えたし 楽しめました
脚本家ですね 普通のテレビドラマより
マジ最高です 
ありがとうございました

※ざぶんさん
お願いが少しありますので
メールくださいね
お暇な時でも

pookii_choji@yahoo.co.jp

Zabun さんのコメント...

>Chojiさん
「事実は小説より奇なり」とはいいますが、「漫遊記は小説より笑なり」という感じです(^^;

恐ろしいぐらい楽しいこといっぱいの旅行でした。