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平成19年6月2日土曜日

音を見直す・・・臨場感 その2

(前回のつづき)

 音の臨場感で最も有名なのは「Dolby」でしょう。もともとはノイズリダクションの技術で名をはせた「Dolby」ですが、それは、映画の進歩とともにサラウンド技術に向かいます。

【アナログ系】
「ドルビーステレオ」(映画用のL・R・センター・リアの4chサラウンド技術)

「ドルビープロロジック」(方向性を持たせるために2chから4chに変換する技術)
「ドルビーサラウンド」(4-2変換され、家庭用に4chサラウンドを楽しむための技術、または、2chから位相的に疑似的4chサラウンドを作りだす技術)

【デジタル系】
「ドルビーデジタル」(AC-3などデジタル音声圧縮技術・・・1ch音声からDVDでの5.1chサラウンドまでのマルチチャンネルのベース技術)

「ドルビーデジタルサラウンドEX」(L/R/C/Lリア/Rリア/Cリア/ウーハーの6.1chサラウンド技術)
「ドルビーデジタルプラス」(次世代DVD「Blu-Ray」に採用された7.1chサラウンド技術)

※ちなみに「THX」はドルビー社公認の品質を満足した商品に贈られる称号

これらの「ドルビー」の規格は有名です。最近では、360度立体音響とうたっていますので、映画にもよりますが、飛行機がが後ろから前へ、あるいはまわりをぐるぐる まわるドラゴンの位置など、かなり臨場感あふれる感じがします。相撲などでは、うしろからヤジが飛んだりしています(汗)
 ですが、縦の立体感はかなり吟味したシステムでないと出せないような気がします。リアルさを求めれば、求めるほどシステムが複雑で肥大化するのも問題かもしれません。
 基本的には、映画館(特に東京の巨大映画館)などでは本当にいい音で聴けますので、それらに通った方がいいのでは?と考えています。

 また、余談ですが、クリエイティブラボ社で開発したパソコン用音源「サウンドブラスター」があります。その中でもパソコンのノイズからの離脱と高音質志向のユーザー に応えるべく開発したその進化系「Audigy」という製品があります。その機能の一つで「Live!」の技術は、パソコンのゲームなどの世界では有名 で、後ろから走って来る追跡者や、迫りくる敵の大軍などをうまく表現し、なおかつ頭上から来る音などの再現ができる技術などもあります。また、エコーの技 術もすごく、洞窟に入ったとたん、「cave」というエコーがかかり、また、聖堂にはいればそういうエコーがかかり、狭い部屋に入ればそういうエコーがか かるという効果も出せたりします。つまり、それらをうまく利用すると、画像と合わせることで、かなりリアルなヴァーチャル空間を作ることができるのです。
 音源も昔よりリアルになり、ゲーム用とはもはや呼べないいいものになっています。

 いろいろな複雑なシステム(ハードやソフト両方)で、リアルな音を求めている現代。しかしながら、人間の耳はもともと2ch。
 2ch・・・右と左。実はたったそれでも、人間の耳は音の干渉やわずかなずれ、反射などにより、音の位置が分かるように、本来の機能としてできています。ですから、音を作る事を忠実に再現するスピーカーが5本も6本もなくとも、その臨場感を出せるはずだという理論をもとに進化した技術もあります。
それらが、「ホロフォニクス」と「バイノーラル」です。

※「ホロフォニクス」は、耳が出す参照音との合成音との干渉を使った技術。
※「バイノーラル」は、体内での音の反射や回折、干渉などを使った技術。

 わたしは、マイケルジャクソンのアルバム「BAD」で使われたこの「ホロフォニクス」の技術に感動したんですが、その後、開発の科学者の手で、この技術は封印されました。
 しかし、ドイツでは「バイノーラル」という技術が研究され、高性能のバイノーラル用のマイクを使うと、ヘッドフォン(インナーフォン)で再生した場合に、かなりの臨場感が味わえ、一部その臨場感はドルビー以上だとされるところもあります。

 その技術をうまく使えば、ビデオカメラなどでも、簡単に立体音響を作り出せるような気がしてきます。それにもまして、複雑な変換をせずに、完璧な自然音の澄んだ音をそのまま録音できるということが可能にもなります。昔、バイノーラルのテスト音源で、雷と雨の様子をバイノーラルで録音したのを聞きました。その臨場感に飛びあがった記憶があります。ですから、ちょっとわたしもほかの友人と同じようにバイノーラルでいたずらしてみたくなりました。

 さて、その「バイノーラル」録音で、日本でも、その音を使ったアーティストとして第一人者なのが「ジョー奥田」氏なのです。つまり、われわれ、甲斐性のないオヤジたちのリーダーが、氏であり、師匠と仰いでいるのです(笑)
 
(つづく)

2 件のコメント:

しげ さんのコメント...

ザブンさんどうもです。
じっくり読まさせていただきました。

自分はここ数年は映像のクオリティーばかり気にして音をおざなりにしていた気がしました。

ひでおさんとジョーさんのポッドキャストでの話を聞いたのが引き金になって自分でもフィールド録音したいと思いはじめ今に至りました。

バイノーラルでいたずらしましょう。

Zabun さんのコメント...

>しげさん
コメントありがとうございます!

そうですね。同じです。
今、私も音の世界に目覚めました。
ですが、ちょっと考えるところあってまだバイノーラルマイク買ってません。(^^)

大きいテレビで音を流す時、バイノーラル録音がいいのか?まだちょっとわからないんですよ。ヘッドホンなら間違いなくいいんですけどね。

しげさん、ぜひ検証してみてください(^^)